工務店は住宅を売っているのではないという事実
最終更新: 2020年5月28日

お客さまがあなたの会社と建築契約を結んだ場面を想像してみてください。
販売心理学によると、人は心が快の状態を得るために購入を決断するそうです。
それが正しいとすれば、お客さまは心が快の状態(=ワクワク感)を得るためにあなたの会社と契約したということになります。
ではそのワクワク感を生んだあなたの会社の商品とは何でしょう。
「そんなの住宅に決まっているじゃないか!」と言われそうですね。
中には「お客さまの幸せな暮らしだ」と素敵なことをおっしゃる方もいると思います。
では聞きます。
お客さまが買おうと決心した時、即ちあなたの会社と建築契約を結んだ時、
そこに「新築の住宅」や「お客さまの幸せな暮らし」という商品は存在していましたか?
・・・ないですよね。
それなのにお客さまは何千万円もの契約をしてくださる。
そこにある商品は何なんでしょうか。
モデルハウスや他の建築実績があったとしてもお客さまはそれを買った訳ではないですよね。
そこにある商品、それは「住宅デザイン」ではないでしょうか。
これからどんな住宅が建つのかを表現したデザインがお客さまのワクワク感を掻き立てる場面に出くわした方もいらっしゃると思います。
お客さまはそれを買っているのです。
「工務店は住宅を売っているのではない。デザインを売っているのだ。」
そう考えると、今までの発想が大きくチェンジするのではないでしょうか。
ワクワク感が高くなれば商品価格が高くてもお客さまは満足して買ってくださいます。
利益の確保は住宅デザインの質を上げるのが最も近道ということに気付きます。
とはいえ・・・
誠実に家づくりをしている工務店の皆さまからすれば、こんな疑問が湧くのではないでしょうか。
「工務店が売っているのが住宅デザインだとしたら、実際の家づくりはどういう意味なんだ?」
これに対する私の答えはこうです。
「実際の家づくり、そして完成後のフォローまで、全てはアフターサービスである。」